昇進や出世に対してあまりいいイメージを持たない方、
多いと思います。
「なんか忙しくなりそう・・・」
「責任が増えていやだな・・・」
こんなイメージを想像する方多いですよね。
もちろん昇進や出世はいいことばかりではないですが、
それでも私は自信をもって答えます。
もしあなたにチャンスがあるなら昇進や出世すべきです。
今回は昇進や出世について5つのメリットをお伝えします。
簡単ではありますが私の経歴を少し話すと、
薬学部卒で薬剤師免許を取得し就職、
就職後はドラッグストアや調剤薬局で管理者(薬局長)として8店舗、
エリアマネージャーとして10年、
そして今は課長職として働いています。
いうなれば中間管理職のど真ん中で働いています。
偉そうなことを言わせてもらいますと、
実経験として良いことも悪いことも身に染みているつもりです。
なのでちょっとでも参考になる部分があればと思います。
まずは昇進する5つのメリットを伝えます。
・裁量権が与えられる
・固定給が増える
・経験(キャリア)を積むことができる
・社外の人間関係が築ける
・同期や後輩などが上司になる可能性が少なくなる
裁量権が与えられる
裁量権が与えられるという意味を具体的に言うと、
ルールを変えることが出来るということになります。
とは言え会社や組織のすべてのルールを変えることはできません。
会社の就業規則といった組織運営における根幹となるルールはさすがに無理ですが
範囲は限定的とはいえ行使できることがあります。
よく考えてみてください。
同じ職場内、同じ事務所内、同じフロア内に
何で存在するのかよく理解できない変なルールがありませんか?
誰に聞いても、
「こんなルール、何であるのかね?」
といった意味不明なルールがありませんか。
言葉を変えれば「職場のローカルルール」みたいなものです。
「うちの部署にはあるけど、よく見たら隣の部署にはないルール」
なんて1つや2つは必ずあるはずです。
そんな意味不明のルールをやめようとしたところで、
「これがうちのやり方なのだからやってください」
と、上司に簡単に押し切られたりしていませんか?
もしこの意味のないルールを変更なりやめたりするには何が必要なのか。
それが裁量権です。
ではこの裁量権を手に入れるには何が必要なのか。
それはローカルルールを職場に提要させることが出来るポジションまで、
昇進すればいいだけの話です。
残念ですが(言い方が悪いですが)いくら下っ端の社員が、
「こんなルール変えてくれ!」
と訴えたところで基本的には何も変わりません。
もちろん声を出し続けることで職場の雰囲気が変わり、
今まであったローカルルールは変わることもありますが、
それは「社員が声を出し続けたから」ではなく、
(もちろんきっかけにはなりますが)
「社員の声によって裁量権を持った上司の考えが変わった」
から起きたことです。
ポジションが上がることで早くにメリットを感じることが出来るのは、
個人的には裁量権を持つことだと思います。
裁量権があれば小さな物事だったとしても、
自らの判断でローカルルールを変えることが出来るのです。
裁量権についてもう少し深堀したい方はこちらの記事もどうぞ
基本給が増える
「昇進すると給料が減ってしまう」
という声をよく聞きます。
私もこれまで何人の方から、
「結局給料が減ってしまうのに責任も増えるからいやだ」
と言われてきました。
しかしよく考えてみると本当に給料が減ってしまうのでしょうか。
昇給すれば下記のようになりませんか?
①基本給が増える
②役職が上がったとしても残業代が支払われる場合もある
③会社によっては役職手当が支給される
給与に関してですが、もし給与規定を見ることが出来るのであれば、
実際に職場の規定を目にしてください。
基本給が上がっていませんか?(①の内容)
おそらく多くの会社では課長職以下の役職であれば、
残業代も支払われるはずですし(②の内容)、
会社内でそれほど高くはない役職だったとしても、
その役職に対して手当もつく会社も数多く存在します(③の内容)
そして特に①の基本給が増えるメリットは、
賞与の出る企業であればたとえ同じ支給月数であったとしても、
基本給が増えた分だけ平社員との賞与額に差がでます
これは残業代も同じことです。
あなたの役職が残業代の支給対象となっているのなら、
やはり基本給が上がった分だけ、
平社員と同じ時間残業したとしても、
総額での金額は平社員を上回る金額になっているはずです。
経験(キャリア)を積むことができる
立場や視点が変われば物事の見た目や形は変わります。
これは仕事でも全く同じで役職が上がれば見える世界が変わります。
平社員で働いている時は単に上司に指示された業務や、
言われた仕事をこなすことがほとんどになります。
もちろん昇進したとしてもさらに上司が存在しますから、
指示を受けた業務をこなす日々には変わりはありません。
ですが昇進すれば人数の多い少ないはあれど部下を持つことになります。
つまり指示を受けるばかりでなく、指示を出す側にも立つことになります。
指示を出すということは周囲をよく見渡す必要があります。
自分の抱えている仕事を誰に振ればよいのか、
部下の抱えている業務量はどれくらいなのか、
など判断しなくてはなりません。
業務が計画通りに完了したのであれば部下を褒めることもあるでしょう。
間違った行動をした部下には指導が必要になるかもしれません。
こういった「人の管理」はとても大変なことではありますが、
この経験は実際に行った人でしか積み上げることが出来ません。
こういった経験は本を読んだり人の話を聞くだけでは、
絶対に手にすることのできない経験になります。
職場によっては「お金の管理」を任されることもあるでしょう。
担当する部署の経費や企画案に使われる費用の管理、
場合によっては単なる管理だけではなく、
費用対効果の分析なども行うこともあることもあります。
たとえそれが小さな案件だったとしても、
実際に自分が指示をだし、
目的達成のために自分で行動しさらには人を動かし、
結果から何が良かったのか悪かったのかを考え、
そして次の一手に結びつけるという経験は、
実際に自分で行動しなければ身になることはないのです。
一般社員では受け身での業務割合が多いため、
こういった経験を積んでいくことは非常に困難です。
そしていつの時代もそうですが、
今後はさらに経験したこと(キャリア)がより重要視される時代になっていきます。
ご存じの通りすでに世の中は情報化社会です。
人間一人が覚えられる知識量は大したことありませんが、
ネットやSNSで調べれば大抵のことはわかります。
つまり大事なことは個人が持っている情報や知識の中身よりも、
持っている情報や知識をどう生かして結果に導いたのかという、
経験(キャリア)が重要になってきます。
よく言われることですが、
「ヒト・モノ・カネを管理する経験」
はどんな他人からも与えてくれることのない貴重な財産になります。
社外の人間関係が築ける
会社内での役職が上がっていくと、
取引先などの他社との繋がりや他業種の方と会う機会が増えていきます。
たとえば私が薬局長として働いていたころ、
近隣の医療機関にあいさつや連絡を取ることがよくありました。
今の課長職であればメーカーの方や、
同じグループ会社の方とよく接する機会があります。
話す内容は基本的にはビジネス上の話題が主ではありますが、
ある程度時間を重ねると、少しずつプライベートの話もするようになります。
こういった新たな人とのつながりは新たな発見や刺激につながります。
「この先生はこんな風に物事を考えているのか・・・」
「他の会社ではこんな面白い取り組みしているのだな・・・」
といった自分の職場の常識や考え方にはない思考に触れることで、
今までとは価値観の違う考え方や行動につながることがあるのです。
長い時間同じ環境、同じ職場、同じ人脈ですごしていると、
知らず知らずのうちに考えの視野が狭くなっていきます。
どんなに注意して物事や視野を広げようと頑張っていても、
同じ環境に慣れると悪い意味で現状に満足してしまい、
なかなか自分自身の成長を見つけ出すことが出来なくなっていきます。
自分の考え方を変えるきっかけの一つに、
他人からの影響がものすごく大きなきっかけになるケースは多々あります。
誰もが経験していることではないでしょうか。
実際に現状ある考えを別の視点から見つめなおす行為は、
言葉で表現するよりもずっと難しいことです。
「考え方を変えるということ、すなわち自分が成長したこと」
として扱っても差し支えないと私は考えています。
・同期や後輩などが上司になる可能性が少なくなる
もしあなたが会社の同期や、
自分よりも年齢の若い方の下で働くのが嫌だというのであれば、
自分自身も昇進する必要があります。
いくら仕事が年齢や性別で判断するべきではないと頭で思っていたとしても、
気持ちが追い付かないことがあるかもしれません。
であればある程度自分自身も昇進している必要があります。
「いやいや、私はそんなこと気にしないよ」
と思い方もいると思いますが、少し違う落とし穴があるかもしれません。
というのも年上の部下であるあなたが気にしなかったとしても、
年下の上司の方が気にすることがあるからです。
人間関係の構築が苦手な方が上司になった場合、
「自分より年上の方とどう接していいかわからない」
「いくら仕事だとしても年上の部下に指示を出しにくい」
というケースが多々あります。
実際に私も何回か部下から相談を受けたことがあります。
あなた自身に問題がなかったとしても、
上司から無意識に避けられてしまったり、
他の仲の良い社員を贔屓にしてしまい、
なんとなく自分の居場所が狭くなることもあります。
また何気ないあなたの発言や行動が年下の上司にとって、
「なんか俺のことバカにしているのか?」
「上司の俺に指図しているのか?」
と勘違いをされるケースも珍しくないです。
結果あなたはより一層気を使いながら仕事をすることになるかもしれません
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今までの昇進や出世に対すイメージが少しでも変わったでしょうか。
もちろんこれ以外にもメリットを感じる場面はありますし、
そうはいっても楽しいことばかりではなく、
大変な思いをすることもあります。
ですが何となくのイメージで昇進を避けるのではなく、
もしあなたにチャンスがあるのであれば一度考え直してみることをお勧めします。
少しでも参考になったら嬉しいです。