働き方の話

昇進や出世したくないという方、昇給しないで働いていくデメリットを教えます

私個人の考えではありますが、
昇進や出世するチャンスがあるのなら昇進すべき
と思っています。

とは言え昨今は何かと昇進や昇給に対して、
あまりいいイメージを湧かない方が増えてきました。
私も実際に職場で働く若い方たちが、

「私、会社で偉くならなくていいんです」
「できれば昇進せず今のままで働いていきたいです」

というのをよく耳にします。

もちろん今の世の中昇給や出世がサラリーマンのすべての目標にならないことを、
よく理解しているつもりですし、
ずっと現場で技術を磨きつつ第一線で働いている方に対して、
尊敬の念を抱かずにはいられません。

会社は意思決定を下す本部側にいくら優勝な人材がいたとしても、
それを実行する優秀な現場の社員がいなければ、
経営が成り立たなくなることも理解しているつもりです。

ただしそう考えたとしても昇進はした方がいいと考えていますし、
少なくともずっと何の役職もない一般社員として働いていくことは、
非常に大きなリスクが伴うと考えているのです。

今回はもしずっと昇進せず、
一般社員として前線で働き続けるデメリットについて書いていきたいと思います。

ちなみにデメリットは以下の2点です
・自分の能力が衰えていく中で、常に若い年代との競争にさらされる
・自分だけで達成できる物事の範囲には限界がある

 

簡単ではありますが少しだけ私の経歴を書くと、
薬学部卒で薬剤師免許を取得し就職。
就職後はドラッグストアや調剤薬局につとめ、
ドラッグストアや調剤薬局で管理者(薬局長)として8店舗
エリアマネージャーとして10年
そして今は課長職として働いています。

あくまで私の経験をもとに書いていきますので、
全てが読まれる方にとって正しいと思ってはいません。
働き方は10人いれば10通りの働き方があります。

「こんな考え方もあるんだな・・・」
程度で気楽に読んでいただければ幸いです。

 

今回の内容
上司と部下の仕事の役割とは
・監督寿命と選手寿命を考えてみる
・現場で働き続ける(一般社員として働く)にも競争がある
・上司は部下を使うことでより大きな目標を達成できる
・昇進しないで働き続けるなら目指すはレジェンド?

 

上司と部下の仕事の役割とは

まず昇進しないまま働くデメリットを説明する前に、
そもそも上司と部下の仕事の役割を考える必要があります。
そもそも上司と部下の役割は同じではないからです。

 

上司と部下の役割を説明するにあたりチームスポーツに例えると想像しやすいので、
あなたの職場をサッカーチームに置き換えて考えていきます。
スポーツには上司や部下の関係はあまりないと思いますが、
ここでは監督を上司、部下を選手だと置き換えて話を進めていきます。

 

あまりスポーツに詳しくない方でも、
「チーム監督と選手が果たす役割は違うだろうな」
ということは理解できるのではないでしょうか。

 

監督の役割はチームが試合に勝てるように、
様々な作戦を考えそれを選手が実践できるよう練習メニューを考え、
各選手のポジションや出場選手を決定する。
まさにチームを管理する役割があります。

対して選手は監督により与えられたポジションで、
自分がもっている技術を試合でいかんなく発揮し、
チームの勝利に貢献するプレイをすることが役割となります。

監督が試合に出てプレイすることはまずありませんし、
選手が自分たちだけで戦術を考え、作戦を実行し、
先発メンバーを決めることもあまりないでしょう。

もちろん競技によっては監督が、
プレイングマネージャーとして活躍する場合もありますが、
あくまでメインの役割は監督ですし、
アマチュアであれば監督やコーチを置かないケースもまれにありますが、
プロの世界においてはあまり現実的ではありません。

プレイングマネージャー:playing manager
日本語でいうと選手兼任監督という意味です。
つまり選手として競技(play)もするし、
監督業(manager)としても役割を果たす役割の人です。

 

このように監督と選手の役割ははっきりと分かれています。
簡単に言えば監督の存在は頭脳的存在であり、
選手の役割は手足となって目標を実行する部隊とも言えます。

 

監督寿命と選手寿命を考えてみる

どんなスポーツでも選手として活躍できる時間は無限ではありません。
選手寿命は競技により異なりますが、
40代以上の年齢でプロ生活を送っている選手は非常に限られています。
どんなに一流選手だったとしても20代で現役生活を終える選手も多く存在します。

方や監督業を行っている方はどうでしょうか。
10代の若さでプロスポーツの監督をしている人はいないでしょう。
大体は40代くらいの年代から監督業をやる方が多いのではないでしょうか。

また年齢もだいぶ高齢になった方でも監督業として活躍されている方もいます。
有名な監督でいうとイングランドのサッカーチームである、
マンチェスターユナイテッドの監督をしていたファーガソン氏は、
71歳になるまでチームを率いていました。

このように選手として活躍できる時間と、
監督として活躍できる時間はかなり大きな時間の差になります。
選手としてスキルを磨き、体力を維持し続けることは非常に困難です。
なぜなら人間の運動能力は歳をとるにつれてどうしても衰えてしまうからです。

40代の選手が20代の選手と同じ舞台で競い合わなくてはならない大変さは、
素人目から見ても過酷なことであることは想像できるはずです。

 

一方脳の働きも年を重ねれば衰えてはいくものの、
その衰えるスピードは身体能力と比べれば緩やかとなります。

監督業は実際に競技をするわけではなく、
それまでの経験や知識を頭の中で整理し、
戦略や戦術を練り選手に実行してもらうのが仕事です。
そのため選手寿命よりも監督行の寿命のほうが、
どうしたって長くなるのはある意味当たり前のことだと考えます。

 

現場で働き続ける(一般社員として働く)にも競争がある

では実際の職場環境に戻って考えてみましょう。
あなたの職場(チーム)にも必ず上司(監督)がいるはずです。
そしてあなた(選手)は上司から指示を受け業務を行っています。

ある1日の業務を思い出してみてください。
様々な指示を受けているはずです。

「売上を上げるための企画を考えて」
「先週のデータを分析し報告して」
「職場の無駄な作業を洗い出して」
「新しく入ったアルバイトに社内規則を説明して」

などなど・・・。

実際にこれらの指示を受けたとして、
皆さんはどれくらいの時間をかけて行うでしょうか。
ちょっと考えてみてください。

そしてこの同じ指示を20年後の自分が受けたとして、
同じ時間で同じ質の結果を出せると思いますか?

 

「え?もちろんできますよ」
って答えられるのは20代の方でしょうか。
30代の方でも答えられるかもしれません。

ちなみに現在40代半ばの私の答えは確実にNOです。
20年後と言ったら60代ですから・・・。
正直自信はないですね・・・。

 

皆さんの職場に自分より10~20ほど年の離れた方はいないでしょうか。
そしてその方をみて言葉は悪いですが、

「なんかあの人、仕事が遅くね?」

って思ったことないですか?

 

いや、誰だってあると思いますよ。
私も若い時はよく感じたものです。
ですがその姿は10年後・20年後の自分の姿かもしれません。

もしあなたがずっと現場で働きたい、
昇進なんかしないで一般社員として働き続けるんだと考えるなら、
10年20年たった時にはたして今と同じ結果を残せるかどうか、
よく考えておく必要があります。

 

上司は部下を使うことでより大きな目標を達成できる

上司(監督)の働き方の1つとして、
部下(選手)に目的を伝えそれを実行してもらうために指示を出します。

仮に1人の社員の能力が10だとしたら、
1人の部下をもった上司が扱える能力の合計は、
自分の能力値と部下の能力値を足した20になります。
2人の部下を持つなら30です。

つまりあなたがいつまでも一般社員として働くなら、
いつまでたっても10の能力の範囲で出来ることしか、
目標を達成することしかできません。

しかし上司になれば部下を率いた分だけできることが増え、
1人ではできないような目標をも達成することが可能になります。

ましてや自分の能力が年齢とともに落ちていたとしても、
部下の能力で補うことが可能になります。
仮にあなたの能力が10から7になったとしても、
2人の部下がいれば27です。
一般社員として働いていた場合は7までのことしか出来なくなるのです。

 

昇進しないで働き続けるなら目指すはレジェンド?

世の中には長い間トップクラスの能力を維持し、
若い方と肩を並べて現役で活躍される方が多くいます。
サッカーでは50歳を過ぎた三浦知良選手がプロとして契約されていますし、
競馬会なら10代からG1レースを制している武豊騎手がいます。
将棋でいえば前人未到の七冠を制した羽生善治九段が今も健在です。

芸術や技能の世界にも長年自らの技術を磨き続けることで、
若手に負けない業績を残している方がいるのも事実です。

これは会社員でも同じことではないかと思います。
もし昇進や出世もせず第一線といて現場で働き続けることを選ぶのなら、
若い年代の方からも一目置かれるような、
大げさに言えばレジェンド級の存在になることが必要になるのではないでしょうか。

つまり今のあなたが10の能力値だとしたら、
年齢からくる衰えをはねのけ、
今以上の能力や技術を磨き続けることで能力値を20や30に伸ばし、
誰もが認められる存在になることが必要になるということです。

 

まとめ

ずっと一般社員で働き続けることが悪いわけではありません。
どんなスタイルで仕事を続けていくのかは人それぞれです。
ですからずっと昇進せず働き続けるとするならば、
そのメリットとデメリットとを踏まえたうえで、
決めて頂ければと思います。

昇進することがプレッシャーになるのは確かに事実ですが、
一般社員でずっと働いていく事も、
決して楽な選択にはならないことを頭の片隅にでも入れておいてください。

 

昇進しないで働き続けるデメリット

・自分の能力が衰えていく中で、常に若い年代との競争にさらされる
・自分だけで達成できる物事の範囲には限界がある

 

少しでも参考になったら嬉しいです。

 

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